国際手配されていた森川光容疑者が身柄拘束。国際ロマンス詐欺といわれる手口で、恋愛感情を利用した詐欺事件のグループで、日本人主犯格が森川光容疑者です。
森川光容疑者の国際ロマンス詐欺グループでの役割をチェック。ロマンス詐欺の手口を調査。ガーナで拘束されたわけを見ていきます。
森川光容疑者の国際ロマンス詐欺での役割
SNSなどを使った交流サイトで、外国人などを装い相手に恋愛感情を抱かせ、現金をだまし取る「国際ロマンス詐欺」事件で、大阪府警に国際手配されていた森川光容疑者が、ガーナで身柄を拘束されました。
森川容疑者は、現地ガーナで国際犯罪グループに所属し、日本全国の男女65人から総額約4億円をだまし取ったとみられています。
大阪府警は、昨年8月、国際刑事警察機構(ICPO)を通じて、国際手配。今年5月に、顔写真を公開していました。今後、森川光容疑者は、日本に移送され逮捕される方針です。
- 名前:森川 光(もりかわ ひかる)
- 年齢:58歳
- 住所:不詳
- 職業:不詳
最初、この事件の内容と、森川光容疑者の手配写真画像を見たとき、このいかつい顔で「国際ロマンス詐欺」って考えられないわっておもちゃいました。
これは手配書の写真画像だからこうなのかと思い、Facebookに顔画像がないかを調査しました。
フェイスブックの検索窓に漢字やローマ字で「森川光」「morikawa_hikaru」と入力して検索しました。日本にいなくてもFacebookなら世界で使われてるとか思ったのですが、英語やアラビア語で書いたアカウントはありましたが、森川光容疑者を特定することはできていません。
なので、顔画像は現状ではこのいかつい顔しかありません。
では、森川光容疑者は、国際ロマンス詐欺グループの中で何の役割を担っていたとかというと、
日本人の国際ロマンス詐欺被害者が、お金を振り込む際に日本人口座に振り込ませています。海外に送金するときには厳しいチェックがかかってしまうので、それを避けるため日本人の仲間を用意したとみられています。その日本人の仲間の一人が森川光容疑者です。
森川光容疑者は、国際ロマンスグループの日本人メンバーの取りまとめ役として活動。日本全国の男女65人から、総額約4億円を詐取した疑いがもたれています。
ということで、このいかつい顔の森川光容疑者が、国際ロマンス詐欺の相手役ではなかったのですが、日本人から巻き上げたお金を、ガーナに運ぶ、重要な役割を担っていたといえます。
森川光容疑者の所属する国際ロマンス詐欺グループの手口
では、森川光容疑者が所属していたガーナの国際ロマンス詐欺グループとはいったいどんな手口を使っていたのでしょう。
医者や弁護士、高収入ビジネスマンなどのハイスペックな外国人を装い、マッチングアプリやSNSで恋愛感情を抱かせ「お金」をだまし取るのが、国際ロマンス詐欺。
最近ではコロナの影響もあり、オンライン上で出会いを求める人が多い中、被害が急増しているといいます。しかも、狙われているのがどうやら中高年の日本人で、会ったことのない恋人に多額のお金を送金してしまっているといいます。
この国際ロマンス詐欺の被害の実態を語ったのが、東京都のシンママのAさん(44)。相手は、年収1500万以上の国際弁護士のアメリカ人・ウォードと名乗り、Aさんは、「仕事以外はほとんど連絡をしているような楽しさというか、ワクワク感っていうのはあります」と答えています。
たわいもないやり取りを1週間続け、ようやくAさんはウォードと日本で会う約束をしました。しかし当日ドタキャン。「トルコで裁判に出るため会えなくなった。その代わり素敵なプレゼントを君に贈ったよ。僕にとってあなたは特別な人だからね」とウォードは言ったそうです。
Aさんが、ウォードからのプレゼントを楽しみにしていると、「プレゼントの輸送にかかる税関代金の支払いが発生した。トルコはインターネット環境が悪いから、パソコンが使えない。僕の銀行口座とか色々伝えるから、あなたのパソコンから代わりに送金してくれないかな?」とウォード。
そして指示されたように、サイトに入って操作。「金額も入れて、送金ボタンを”ピッ”と押したら、銀行の画面からストップアラームみたいな赤い信号みたいなのが”ポン”って出てきて銀行口座がロックしたみたいな・・・という(画面)が出て」とAさん。
自分のせいで口座を凍結させてしまったと誤解しパニックになったAさん。しかし、ウォードは冷静に「1週間くらいで口座の凍結が解けたら、すぐに返すから立て替えてくれないか?」といったといいます。
Aさんは、凍結させてしまったという責任を感じ、申し訳ないという気持ちから、7500ドル(約80万円)を立て替え、指定された口座に振り込みました。この口座というのが、森川光容疑者が用意をした日本人口座でした。
そしてその後、ウォードから、領収書が届きます。しかし、その領収書は偽物。信じてしまうくらい手の込んだものであったといいます。
実は、最初に捜査した銀行口座のサイトも偽物で、実は必ずアラートが出る仕掛けとなっていました。まんまと騙されたわけですが、その後、ウォードから毎日「愛してるよ」と愛の言葉でフォローしてきました。
「帰ってきたら日本で会おう」という言葉を信じて待ちますが、しかし、それだけでは終わらず、その後も「テロ対策証明書の発行料など」Aさんがお金を出すように仕向けられます。
Aさんは、400万円あった貯金と、消費者金融から借りた200万円をつぎ込んでお金がを底をついたときはじめて「さすがにおかしいでしょう」と、ウォードを問い詰めると、
「申し訳ない。僕はアメリカ人でもなく、ガーナ人です。詐欺グループの一人で、自分はただただ上の指示通りにメッセージを送っているだけなんだ。グループを抜けると殺されてしまう。でももうこれ以上、あなたから金を取ることはできない」と簡単に白状したといいます。
ロマンス詐欺グループは「日本人は被害届を出さない」とふんでいた
このようにして集められた日本人のお金を、まとめて受け取っていたのが森川光容疑者というこで、先ほどのAさんのお金も森川光容疑者が受け取っていました。
なぜ、日本人が狙われるのでしょうか。すでに大阪府警につかまった外国人の被疑者の供述だと、「日本人は恥ずかしがり屋だから被害届を出さない」と組織の上層部に言われていたといいます。
しかも、この組織が狙っているのが、多少お金を持っていそうな中高年。マッチングアプリを使って、Aさんのようなシンママや、バツイチとなり、将来一人でいることに不安を感じるようになった来た中高年を狙っています。
もちろん、Aさんのような女性だけでなく、男性も国際ロマンス詐欺被害にあっています。
その手口というのが実に巧妙で、恋愛感情に訴えかけられて、警察から連絡があるまで疑わなかったという人も。これまでに国際ロマンス詐欺被害にあったのが65人で、4億円以上騙されています。
森川光容疑者がガーナで身柄拘束された理由
森川光容疑者は、平成30年8月からガーナに滞在していたとみられ、現地の国際犯罪グループに所属し、日本人メンバーの取りまとめ役として活動していました。
また、森川光容疑者自身も、2019年8月、イエメンで働く架空の日本人女性医師を名乗り、SNSで親密になった60歳代男性に「あなたに荷物を送る送料が必要」と持ちかけ、計約115万円をだまし取るなどした疑いがもたれています。
公開手配された5月以降、5回にわたり森川容疑者自ら府警に電話で連絡してきたことがわかっており、その電話の際に見利川ヒカル容疑者が潜伏先アパートの所在地も伝えたことで、身柄拘束につながっています。
ガーナの治安については、比較的良いとされていますが、まさか、被害者も自分の支払ったお金がガーナにある組織によって詐欺されたものだとは思わなかったでしょうね。
国際ロマンス詐欺については、
コロナの影響もあって増加傾向にあり、アメリカFBIも、
「ロマンス詐欺師はプロです。純粋で優しくて誠実そうに見えます。緊急や予想外のお金が必要だと言ってきますが、しかし決して会うことはできません」
と注意を促しています。
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