静岡・牧之原市の川崎幼稚園で、3歳児の河本千奈ちゃんがバスに置き去りになった事件のその後を見ていきます。
なぜ3歳女児バス置き去り事件は起こったのか。説明会や記者会見の様子や増田立義園長の話、担任副担任のやり取り、3歳児の服や水筒など、事件概要をまとめてみていきます。
3歳児バス置き去り死亡事件「川崎幼稚園」
2022年9月5日。静岡県牧之原市の川崎幼稚園で、3歳児の河本千奈ちゃんの小さな命が、大人の不注意によって奪われてしまいました。
事件は、9月5日の朝、川崎幼稚園の園児を送迎する幼稚園バスが幼稚園に到着したあと、本来はバスを降りるはずの3歳女児の河本千奈ちゃんは、バスから降りてはきませんでした。
この日の川崎幼稚園の幼稚園バスは、普段運転するドライバーが休んだため、川崎幼稚園の増田立義園長が運転し同乗の派遣職員とともに幼稚園児の登園を行っていました。
そして、その幼稚園バスは、そのまま炎天下の駐車場に5時間放置され、園児が帰るため再び幼稚園バスを動かそうとした際、幼稚園バスの中で倒れている河本千奈ちゃんが発見されたのです。
5日午後2時13分ごろ、「バスの中で園児が意識がなく、呼吸もしていない」と川崎幼稚園の職員から消防に通報がされています。河本千奈ちゃんに目立った外傷などはなく、バスの中に置き去りにされた3歳児の河本千奈ちゃんは、熱中症(熱射病)で死亡したということです。
川崎幼稚園の幼稚園バスが幼稚園についた際、運転をしていた増田立義園長と派遣職員の2人は全員が確実に降りたか、確認をしていなかったことが明らかになりました。
そして、河本千奈ちゃんの担任副担任も、河本千奈ちゃんが来ていないことには気づいていながら確認を怠っていたといいます。
3歳女児幼稚園バス置き去り死亡事件で保護者説明会
河本千奈ちゃんの幼い命が失われた事件から2日がたち、川崎幼稚園は7日午前、保護者会を開き、保護者の説明をしました。
川崎幼稚園には、園に子供を通わせる親たちが沈痛な面持ちで集まってきて、川崎幼稚園の説明会会場からは、泣き叫ぶ声や怒号が聞かれていました。
「当たり前に思っていました。それが常識だと思っていました。ほかの幼稚園や保育園ではありえません。そうわたしは思っています」
「逃げようとしています、まだこの時点で。ふざけるなと悔しくてたまりません」
そして、河本千奈ちゃんの父親と思われる人の声で、「子供の姿と違うので、そこだけはびっくりしないで下さいといわれて、中に入りました。抱っこしてもいいといわれたので抱っこすると、普段の2倍くらい重くて、何でこんなと…」と声が漏れ聞こえています。
さらに別の情報では、河本千奈ちゃんの父親は、「副担任は『(女児は)いないですけど、出席になっていませんよ』と言いました。明らかな過失です。報告を受けています。いないという報告を受けているのに無視しました。ふざけるな、くやしくてたまりません」と話していたそうです。
しかし、その後、説明会では、過呼吸などが原因で息苦しさや手足のしびれを訴える保護者が相次いで、救急車を呼ぶ事態になりました。静岡市消防局は「最終的には、体調不良を訴えた方、主に呼吸苦を訴えた方、のべ10台の救急車で13人搬送しています」と答えています。
その結果、保護者への説明会は、1時間余りで中止されました。
説明会から出てきた保護者の一人は、「もう不信感といいますか。安心して子供を通わせられるかというと、私にとっては、決められたルールを先生たち全員に周知させてやっていると思って登園させていた。やっていなかったんだ、じゃあちょっともう無理かなという感じ」と。
さらに別の保護者は、「もう、ちょっと、ここに子供を通わせられないなと思いました」と感想を話していました。
参加した別の保護者は、「年少さんの保護者の方は近くに行ってみんな泣いちゃってました」
そのほか、参加した保護者の話では、
「うちの子が乗っていたバスは運転手さんも補助の方も、ちゃんと見てくれている印象だったので。もう、ちょっと信じられないなと思います」
「今回の話はどうなのか分からないですけど、バス通園はやめようかなと検討しています」
「今後、検討していきます」
などの話が聞けています。
川崎幼稚園の記者会見の増田立義園長
記者会見で、川崎幼稚園の園長である増田立義園長は謝罪しました。
そして、会見での増田立義園長の話。
園児がいない確認は、なぜしなかったかを問われ、「いつもやっていなかったので、運転をするのが不慣れだったのが一つの原因だと思います。普段のバスの運転をするのがそんなにないので、バスの運転手に言っているが、自分自身がそれに対して言うだけであって不慣れだったなと。本当に苦しい思いをさせて申し訳なかったなと、今は感じています。そして暑いなか、よくあんな中でいて本当に可哀想だったなと感じています」と回答。
他にも、「年齢的にひとつやるとひとつ忘れてしまう」といい、車内確認を怠った言い訳を語った園長。
これには「まるで他人事」という声も聞かれました。
さらに、川崎幼稚園・増田理事長兼園長が「僕いなくなったら(園が)さらによくなるように…」と話す中、その途中で弁護士が「園を続けるかは決まっていない」と伝えると、増田立義理事長兼園長は「そうか。廃園になるかもしれないよね」といったといいます。
そして、川崎幼稚園の副園長は、「6人中、5人までチェックをしておりました」と回答。
さらに、河本千奈ちゃんのチェックを問われ、「していなかったです。一番最後に乗るお子さんで、乗せたっていうところでチェックをし忘れたのかなって、チェックミスがありました。乗せるはずだった子を乗せなかったり、お迎えの子をバスに乗せてしまったりっていうことはありました。これまでを考えると、本当に申し訳ないですが、度々ありました。1年のうちに数回ということが度々あったと思います」とも回答しています。
つまりは、これまでも万全ではなかったということになります。
事件のあった幼稚園バスでは、バスに園児6人がいたことを受けて、職員が紙とタブレット端末に「6人」と入力し、女の子はシステム上は「登園」していることになっていました。
川崎幼稚園の会見では、3歳児の川崎千奈ちゃんが置き去りとなった原因として、“4つのミス”を挙げています。
1つめは、バスを降りた園児の名前や人数を確認していなかったこと。
2つめに、園児がバスに残されていないか、運転手がチェックする決まりになっていなかったこと。
3つめに、クラス補助の職員が園児の出欠を確認するアプリなどで、最新情報を確認していなかったこと。
最後に、千奈ちゃんがいなかったにもかかわらず、クラス担任が保護者に連絡しなかったこと
この4つを挙げたわけですが、この原因分析を見るにつけ、なぜできなかったのかという怒りがわいてきてしまいます。
川崎幼稚園3歳園児の河本千奈ちゃんの服と水筒
川崎幼稚園の3歳児バス置き去り死亡事件で、亡くなった河本千奈ちゃんの乗ったバスについて、これまでマスコミの報道などで、幼稚園が所有する送迎バスとして青い日産キャラバンの写真を添えられることが多かったようです。
これがその画像です。
しかし、実際に3歳児の河本千奈ちゃんが乗っていたのは、トヨタ・ハイエースコミューターであることがわかっています。
その幼稚園バスの画像がこちら。
そして、このバスに関して、気になるツイートが、
「あのバスも 中からは外が見えるけど外からは仲が見えないんだよね。
幼稚園バスはやっぱり窓ガラスは透明で中が見えるようにしとかないとだめだよ」
というツイート。このツイートのアカウントには、他にも3歳児バス置き去り事件に関してのツイートがあり、どうやら、自身の子どももこの幼稚園に通ってるようです。確かに、写真でみても、外から中は見えなくなっているように感じます。
このバスの中に置き去りにされてしまった3歳児の河本千奈ちゃん。その幼稚園バスの中には、3歳児の千奈ちゃんが飲み干した水筒と、脱ぎ捨てた服が残されていたことがわかりました。
河本千奈ちゃんは、自分で上に着ている服を全部脱いで裸になって、短パン姿になっていたということです。
千奈ちゃんは当初、座っていた席から移動したことがわかっていて、空の水筒と脱ぎ捨てた服が見つかっていたことが保護者会で伝えられていました。
暑かったでしょう。苦しかったでしょう。そんな話を聞いて過呼吸になり救急車が呼ばれる騒ぎになったのかもしれません。
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ネットでは、
「水筒の水ぜんぶ飲み干してってのがきつい…」
「何のための確認だよ
頭おかしい」
「おかしいと思ってるのに何もしなかったって頭おかしすぎるやろ、この担任」
「欠席の連絡がないのに園にいなかったら真っ先に保護者に連絡するか最悪警察に通報もんだろ
おかしいねってなんだよ」
「園長「職員が確認するだろうからヨシ!」
職員「園長が確認しただろうからヨシ!」
担任「ちなちゃんいないけど他の人がみんな確認してるはずだしヨシ!」」
「こんなずさんさで子供が死んだとか余計やりきれんだろう」
「た・・・他人事・・・」
と、ほとんどが怒りのコメントとなっています。
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